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1.北朝鮮での人事政策の概念
ア.人事の概念
北朝鮮では、人事の概念に対して、「昔の官吏や職員の登用と入職、解任、評価等と関係する行政的なこと」としつつ、人事という用語の代わりに、幹部事業という言葉を使っている。金日成は、「幹部事業とは、幹部を日常的に了解研究し、優れた幹部を選抜配置すると共に、彼らが仕事を良くするように常に助けてやり、体系的に教養育成することである」と定義した。
言い換えれば、幹部事業とは、金父子に忠実な人材を選抜して起用すると共に、彼らが思想的に変質せず、忠誠心を継続維持するように、常時的に教養改造する内容も含む側面において、一般的な人事の概念とは、差違があるといえる。北朝鮮で語られる幹部とは、「党及び国家機関、社会団体等の一定の責任的地位において事業する核心一群、党の骨幹力量であり、党政策を組織執行する革命の指揮成員であり、大衆の教養者」ということと「国家が定めた基準資格を持ち、一定の組織体や機関、集団等において働く一群」という2つの意味を持っている。
ここで、前者の意味は、高位層を始めとし、一定の集団や組織の責を負う幹部という狭い概念を表し、後者の場合は、労働者や農民を始めとする下層住民を除外した一般公務員とインテリ層を含み、普通、大学卒業後、社会と集団で一定の地位を持って働く者達を総体的に指す「民族幹部」というより広い意味を表す。幹部に対する北朝鮮のこのような定義は、人事制度にもそのまま反映され、高位幹部の人事は、労働党中央委員会組織指導部が、中堅幹部と一般公務員等の人事は、幹部部が専担している。
イ.人事政策の概念
北朝鮮は、幹部政策の概念に対しても、「党と国家が幹部を育てて、選抜配置し、教養することによって変えていく政策」と駄目を押すことによって、人事政策と実行の全般に対する労働党と国家の独占的役割を明示している。
ここで見られるように、北朝鮮では、人事政策の概念自体を国家や民族的見地からではなく、全社会に対する党の統制の見地から認識しており、政策の内容も、結局は、党と国家、社会と集団の全ての部門の人事問題を唯一的な党政策と基準、原則に従い、労働党が直接掌握して、実行するように規定されているのである。
北朝鮮の人事政策が徹底した階級的身分本位主義の原則と金父子に対する忠実性を基本内容としているのは、既に良く知られた事実である。金日成は、人事政策に対して、「幹部が全ての問題を解決する位、幹部を正しく選抜配置し、幹部隊列を堅固にまとめることは、革命闘争と建設事業の成果を左右する非常に重要な問題です」と強調することによって、人事政策が北朝鮮体制の維持と発展の根本問題であることを明らかにした。
北朝鮮当局が政権出帆初日から今まで、人事問題をこのように重視し、終始一貫の厳格な人事政策を堅持してきたのは、北朝鮮の人事政策が国家や社会主義体制自体の維持発展ではなく、金日成・金正日の永久執権が基本目的であるためである。
我が国は、歴史的に、日帝の植民地統治と国土分断、朝鮮戦争と長期間の南北対決等、民族的悲劇と紆余曲折を経て、過去半世紀、互いに異なる体制下において生きてきた南と北の住民に大きな不幸と苦痛を有している。特に、個人の能力と人間の平等、自由と民主主義が保障された韓国と異なり、階級主義の独裁体制を維持してきた北朝鮮では、全住民をその出身成分と家庭周囲環境、過去の経歴に従い、それぞれ異なる階級と階層に分類され、これを、個人の運命を決定する法的基準として定めた。それでは、北朝鮮において、住民を具体的にいかなる階級と階層に分類し、彼らにいかなる成分を賦与しているのかを見ることにする。
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2.
ア.階級と階層の分類
○基本階級
北朝鮮体制を維持し、発展させることにおいて、中心となり得る階級、いわゆる「革命の動力」を成す階級として、基本群衆とも言う。基本階級は、次のような階層に更に分類される。
第1に、「核心階層」として、金父子の家族、親戚と「接見者」及び縁故者、金日成の抗日パルチザンの同僚である生存した「抗日闘士」、即ち、革命家とその家族、死亡した「抗日烈士の遺家族及び遺子女」、「6.25戦争英雄」と社会主義建設過程の「労働英雄」と功労者、朝鮮戦争の戦死者及び「被殺者」と社会主義建設過程において功労を立てた「社会主義愛国烈士」の遺家族及び子女、南派間諜等の対南工作員と「南朝鮮革命家」遺家族及び子女等が属する。彼らは、本人の能力や経歴に大きく関係なく、大学入学と社会配置、昇進を権力層への進入において、特権と国家的な恵沢が賦与されている。
しかし、この分類において、特別に金正日の継母とその子女及び親戚(別名、横枝対象)は、権力の核心から徹底して排除され、主として海外公館のようなところに長期的に放置する一種の幽閉生活を強要させられ、横枝と連係している同窓生や友人は、全部地方や最下層に左遷されるか、粛清された。
第2に、日帝時期、日本人と地主、資本家、親日派等、「敵対階級」の搾取と抑圧、弾圧等の被害を受けていた愛国者と労働者、高農及び貧農出身等の被搾取階級及び子孫、朝鮮戦争参加者、除隊軍人と栄誉軍人(傷痍軍人)等が属し、彼らもまた、社会的優待と人事の優先権が賦与されている。
第3に、「敵対階級」や反動団体、宗派加担経歴がない一般的な住民と解放後、北朝鮮体制の樹立と強化に積極的に協力したインテリ出身の功労者と熱誠分子として、彼らは、本人の能力や現在の思想動向に問題がない限り、人事上の恵沢が与えられている。
○動揺階級
彼らは、階級的土台や社会政治生活経緯、家庭周囲環境において、政治的に複雑な問題がある階級として、自身の社会的立場や知識からいつでも北朝鮮体制に対する「信念」を捨て、韓国や資本主義に対する幻想を持ち得る階級という理由で、常に警戒と教養、「革命化」の対象と見られている。
ここでは、日帝機関や「敵対階級」に服務したか、恵沢を受けた者中、北朝鮮体制樹立後、財産や既得権を失った公務員とインテリ、「民族資本家」と個人手工業者及び小商人、企業家と中農を始めとする小資産階級、解放後又は朝鮮戦争当時、越北した韓国出身と義勇軍出身、捕虜帰還兵、越南者の家族中、北朝鮮体制に協力した者、北送僑胞と家族や親戚等が海外に暮らしている海外縁故者、家族親戚中に行方不明者がいる者等が属し、彼らには、党及び国家の権力中心への進入は、特別な場合を除外しては、ほとんど不可能であり、主として行政及び経済、社会部門の一定の職位までの人事上の恵沢を賦与されている。
○敵対階級
出身と家庭環境、個人経歴上、北朝鮮体制下において、受け入れられない階級として、日帝時期、日本軍や警察、統治機関等において、積極的に服務した親日派と地主、富農、買弁資本家と隷属資本家及び親日企業人と商人及びその子孫、朝鮮戦争当時、米国や韓国側に積極的に加担及び協力した「反動分子」と北朝鮮による処断者の家族及び子孫、人民軍入隊忌避者と脱走者、解放後、北朝鮮体制の樹立と強化を妨害するか、挑戦した者、越南者の家族と脱北者及び帰順者の家族、権力層から除去された「反党、反革命宗派分子」とその家族、金正日の異腹兄弟と関連した「横枝対象」、解放前、宗教人及びその他の政治犯とその家族、前科者等が属する。
彼らは、北朝鮮体制樹立後の本人の立場と態度に従い、教養対象又は包摂対象と孤立対象又は清算対象(独裁対象とも言う。)に更に区分される。
第1に、教養対象は、「罪科」が比較的軽い者として、自身の「過誤を心から悔い、再出発を行う決心をした」者に限り、思想的に教養し、労働の中において鍛錬して、体制に包摂できる対象であり、勿論、人事におけるそのいかなる特恵や優待も、徹底して排除されたまま、一生最下層の身分を維持される。歴代的に、北朝鮮では、朝鮮戦争当時、代表的な韓国占領地域であった理由で黄海道出身者が人事上において常に不利益を受けているのも、このような代表的な事例と言える。
第2に、孤立対象は、罪状と事後の立場と性向を見て、受入不可能な階層として、社会的に徹底して孤立させられるか、清算しなければならない対象であり、彼らの大部分は、現在、北朝鮮の各種「統制区域」(政治犯収容所)に収容されるか、処刑されている。
イ.成分分類
このように、北朝鮮等局は、全住民を各階級と階層に分類し、彼ら個人毎に一定の成分を規定及び付与することによって、全ての人事と社会活動の基準に定めている。北朝鮮で言う「成分」とは、「社会階級的関係により規定される人々の社会的区分、即ち、人々の思想上の構成成分として、いかなる階級の思想上の影響を多く受け、いかなる社会生活の経緯により社会成員を社会的分類に分けるもの、人々の成分は、固定不変のものではなく、生活環境と条件が異なれば変わる」という意味で使用されている。
一言で言えば、成分とは、人々の思想と動向をその出身と成長背景、経歴等に対する分析を基礎として、分類している身分と言える。
○北朝鮮において付与される成分の種類とその意味
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革命家:抗日パルチザンや地下革命組織に参加し、闘争するか犠牲となった「抗日革命烈士」、犠牲となった対南工作員とその他の「南朝鮮革命家」、生存「抗日闘士」中、解放後から現在まで、党と国家、軍隊の重要職責において長期間「党と首領のため」献身的に功労を立てた者 | |
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軍人:人民軍や警備隊、護衛司令部、社会安全部、国家安全保衛部等の軍と保安機関において兵士として3年以上服務したか、服務している者 | |
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労働者:解放前、自分の生産手段がなく、工場や炭鉱等の企業体で資本家階級の搾取と抑圧を受けたか、一定の職業がなく、賃金労働を行った者、解放後から現在まで、社会の各種分野において3年以上肉体労働を行った者と3大革命小組員等、この外に、公務員や知識人等、異なる成分を有する者の中から特出した功労を立て、金日成の特別な「配慮」により労働者成分を付与された者もいる。 | |
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高農:解放前、地主か、富農等、「搾取階級」の作男をしたか、その他自体の生計手段が全くなく、他階級の搾取等を受けた者 | |
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貧農:海保梅、土地がないか、少なくて、他人の土地を小作した者 | |
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農民:解放直後から50年末、農業協同化以前まで農業に従事した者 | |
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農場員:農業協同化以後、協同農場で農場員又は管理員として勤務した者 | |
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中農;解放前、自分の土地と農機具を所有して、自分の労働力で農事を行い、自給自足する程度の能力路水準を維持した者 | |
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富裕中農:中農の中で、2町歩以下の土地を小作させたか、1、2名の労働力を採用して、農事を行った者 | |
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富農:3名以上の労働力を雇用して、搾取したか、2町歩以上の土地を小作させた者 | |
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地主:5町歩以上の土地を所有し、これを小作させたか、多くの労働力を雇用して、労働力を搾取した者 | |
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事務員:解放後、党と国家、政府と社会団体又は機関、企業所等で精神労働に従事している国家公務員か、科学者、教育者、作家等の知識人 | |
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学生:社会的職業がばく、学業を専門にする者 | |
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手工業者:解放前又は解放後、50年代末、「社会主義改造」時期まで、簡単な労働道具を持って、自力で生活必需品等を作って、売るか、修理、周旋を行った者 | |
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什長:解放前、資本家か、その他の搾取階級に服務しつつ、彼らに代わって、労働者を現場で監督、統制した者 | |
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小市民:自力で又は1〜2名程度の労働力を雇用して、家計等を経営しつつ、生存を維持した者 | |
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中小企業家又は小商人:解放前又は社会主義改造以前まで、中小企業の生産手段か、卸売及び小売業体を持ち、3名以上の労働力を雇用して、企業を経営した者 | |
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商人:多くの資本と一定の管理機構を持って、卸売又は小売商業を行いつつ、勤労者と住民を搾取したか、利息を取りそろえた者 | |
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民族資本家:解放前、一定数の労働者を雇用して、中小規模の企業を経営しつつ、日帝の植民地統治に協力しなかったか、日帝により経済的又は財政的被害を受けたか、反日感情を持って、独立運動を行ったか、支援した者 | |
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隷属資本家:解放前、日帝の植民地統治に積極的に加担するか、協力した代価に日帝の財政的又は経済的支援を受け、大規模企業体を経営しつつ、労働者を搾取した者 | |
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宗教人:一定の教職を持って、職業的に宗教活動を行った者 | |
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親日派:日帝統治機関か、団体に積極的に加担するか、忠実に服務しつつ、国と民族を売り渡した者 |
北朝鮮には、この外にも、各種成分があり、このような全ての成分は、時代状況で見て、日帝時期を始めとして、現在では、意味がなくなっているが、清算された過去世代の成分と北朝鮮政権樹立と社会主義体制樹立以後、持続されているが、「横枝」のように新たに生まれた現時代の成分に区分される。
○「出身成分」と「社会成分」による区分
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「出身成分」とは、「生まれる時、家庭があった社会階級的関係に従い区分される成分」、即ち、本人が出生した当時、父母の成分を意味する。従って、出身成分を問うときには、自然に日帝時期を始めとして、過去の成分が主として取り上げられ、ここには、「革命家」、「労働者」、「高農」、「貧農」、「中農」、「学生」、「事務員」、「富農」、「地主」等の身分が使われ、この内、どれか1つの成分が父母の成分として、本人の出身成分を規定することになる。 | |
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「社会成分」とは、「本人が直接社会生活を始めた以後、職業及び社会階級的関係により規定される成分」を意味する。しかし、現在、北朝鮮では、「社会成分」を労働党に入党する当時の本人の身分を基準に定めている。従って、社会成分を問うときには、現在、北朝鮮の身分である「軍人」、「労働者」、「農民」、「事務員」、「学生」等の順位で身分が定められ、勿論、身分が「良いほど」人事の恵沢程度が異なってくる。 |
このような成分は、主として本人が労働党に入党するときに、党組織から付与されるが、全ての入職と昇進等の人事が提起されるとき毎に付きまとう「幹部履歴文件」の履歴書と家系表(家族関係文件)に必ず記入され、人事の第1確認対象とされている。過去数十年間、持続されてきた北朝鮮のこのような封建的な身分主義の人事政策は、結局、北朝鮮住民の間に埋めることができない深い解離と傷口を残し、体制に対する怨恨と不満を惹起しない訳がなかった。
実際、北朝鮮では、本人の能力や努力より、「祖先の良い徳」に出生するか、「万景台筋」(金日成の家系)か、「白頭山筋」(抗日パルチザン出身)、「龍南山筋」(金正日が卒業した金日成総合大学所在地として、金正日の大学同窓を意味)という背景の恩沢により官吏になる者を始めとして、出身成分のために禍と福が分かれるのが、1つの社会的現象とされている。
今日の分明世界の観点から見ると、金正日の権力承継は、明らかに時代錯誤的な封建的世襲というほかないが、権力層を始めとして、全ての人事がこのような出身成分主義の継承性原則に従って進行される北朝鮮では、金父子の世襲すらも、このような人事原則に自然に符合する代表的な実例に過ぎないであろう。
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3.人事原則と基準
ア.幹部の表徴
北朝鮮では、人事の原則と基準に対して、「幹部選抜原則」と「幹部表徴」と呼んでいる。また、北朝鮮では、幹部の表徴に対して、「幹部を選抜して、登用し、配置するにあたって、基準としなければならない徴表」と説明している。
金日成は、「幹部の第1は、表徴は、党と革命に対する忠実性である。幹部は、主体の革命的世界観で堅固に武装し、党と運命を同じくする高い思想的覚悟を持たなければならず、党を堅決に擁護保衛し、主体偉業の完成のため、全てを捧げて闘争しなければなりません。幹部はまた、豊富な知識と高い技術実務的資質、濃縮した組織的手腕と革命的展開力がなければならず、人民的事業作風を備えなければなりません。党と革命に対する限りない忠実性、高い実務能力、高尚な人民的品性、これが我が党が要求する幹部の表徴です」と定義した。
金日成は、幹部の表徴に対する3種類の基準の中でも、特に出身と思想性を常に強調しており、次のような言葉に、幹部に対する彼の認識を窺うことができる。
「我が党が規定した幹部の表徴とは、いかなるものなのか?党は、政治思想的に堅実な者、言い換えれば、いかなる逆境の中でも、少しも惑うことなく、最後まで革命的危害を守りつつ、一片丹心党の呼びかけに答え、屈せず出ていくような者を幹部となれる表徴を持った者だと認定します。一般的に、このような表徴は、階級的に良い家庭環境において正しい政治的影響を受け、社会政治的しれんを通して、労働階級の革命偉業のため、幹部表徴に合った対象は、祖国解放戦争時、勇敢に戦ったが犠牲となった党、政権機関一群と軍事幹部の子女であり、過去、地主、資本家の厳しい搾取と抑圧を受けつつ、どうにか生きていた労働者、高農、貧農出身です」。
人事基準に対する金日成のこのような立場は勿論、金正日が北朝鮮の主要人事権を掌握している今日になっても、大きく変わったところがなく、現在、北朝鮮の党と国家の中堅層以上の幹部は、大体、このような人事基準に従い、処理される状態だと言うことができる。
イ.幹部選抜原則
第1に、階級的土台を基本にして、労働階級出身を積極登用する原則である。
金日成は、「我が党は、幹部の源泉を労働階級の中に置かなければならず、労働において鍛錬され、検閲された労働者、特に、基幹工業部門の核心労働者を幹部に多く登用しなければなりません」としつつ、幹部隊列を処理にあたって、労働階級出身幹部の比重を高めて、千差的な注目を向けなければならないと強調した。
しかし、金日成は、労働階級出身主義の人事と関連して、彼が本来から労働階級出身でなければ、別の階級の出身から各種原因により、労働階級となった者を区別しなければならないとし、特に、戦争により破産した以前のブルジョア階級や、小商人、手工業者と農村で戦争中、「治安隊」加担等、「敵側協力罪」を受け、再び隠れた反動出身であるかを徹底して調査して、成分を規定し、人事に反映することによって、「幹部隊列の純潔性を堅持」しなければならず、党内人事担当者に強調したことがあった。
第2に、本人の出身成分を重視する原則である。
金日成は、「幹部を登用するにあたって、階級的土台を見なければならないのみならず、本人の成分も重要視しなければなりません。我々は、祖国解放戦争時期とその後の革命闘争を行い、犠牲となった戦死者家族、被殺者家族、過去の労働者、高農、貧農の子女、そして本人が直接労働過程において鍛錬されたか、搾取を受けてきた者、除隊軍人と栄誉軍人の中から資そうが堅実な同務を体系的に育てて、幹部に登用配置することを、幹部事業における重要な原則としなければなりません」と語った。
第3に、本人を主として、人を評価する原則である。
これと関連して、金日成は、「党組織は、幹部を了解して、選抜配置するにあたって、階級的原則を堅持しつつ、本人を主として、人を評価する原則を徹底して守らなければなりません。我々は、人々の履歴文件を見て、族譜を探り出すことではなく、人自体を見て、その思想を把握しなければならず、真実に党に忠実な一群を幹部に登用しなければなりません」としつつ、家族親戚関係においては、本人と等親がどの程度近いかを見るよりは、実際にどの程度近く暮らし、どの程度の思想的影響を多く受けたかをさらに計算しなければならないと強調した。
また、インテリに対しても、過去の出身成分や、経歴よりも、現在の思想動向を基本とし、人事問題を処理することを強調することによって、インテリの過去経歴に対する警戒と彼らの知識の有用価値に対する背反する性格を人事にどのように反映するかという基準を明示した。
第4に、幹部選抜における老幹部と若い幹部を徹底して配合する原則である。
金日成は、「幹部隊列をまとめるにあたって、老幹部と若い幹部を徹底して配合することが重要です。老幹部は、経験が多く、問題処理において老熟し、若い幹部は、新しいことに敏感で、血気旺盛で、進取性が強いのです」としつつ、党と国家、社会の各分野の指導層を「老・壮・青」の原則で構成されるように、人事をこれに合わせて進行することに対する方向を提示した。
しかし、金日成がこのような原則を特別に強調したのは、根本的には、金正日の後継体制の構築と強化の見地から、権力層に自身の「革命1世」と金正日の地盤を適切に配合し、権力承継の順調な実行を目的としたものと見ることができる。
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4.人事政策の変遷過程
1960年代までの北朝鮮の権力闘争史と1970年代以後現在までの金正日後継体制構築過程と特徴とする北朝鮮の現代政治史は、北朝鮮の人事政策にも、そのまま反映され、この過程に人事の原則と基準自体も、絶えず変化を経てきたと見ることができる。
第1に、金日成・金正日の権力独占と唯一支配体制確立が人事政策の最優先的目的とされていたことである。これは、金正日が北朝鮮の公式的後継者として内定した直後である1974年4月に直接作成発表した「党の唯一思想体系確立の10大原則」に明白に明らかにされている。「10大原則」の9条7項には、人事問題と関連して、「偉大な首領金日成同志に対する忠実性を基本尺度として、幹部を評価し、選抜配置しなければならず、親戚、親友、同郷、同窓、師弟関係のような情実内面関係に従い、幹部問題を処理するか、個別的幹部が自分勝手に幹部を離して、付ける行為に対しては、黙過できず、強い闘争を広げつつ、幹部事業において制定された秩序と党的規律を徹底して守らなければならない」とされた。
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最終更新日:2003/10/16
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